シェイパーキー（2）

ナイアンティック計画
2014/03/06 11:39:24
約束していたとおり、トマス・グレーニアスがクロスプレインズでハンク・ジョンソンに起きたことの続きを開示した。

また、次のアノマリー発生まで僅か数日に迫るなか、レジスタンスは「クリエイティビティ」のアーティファクトを制御し、これを確保した。アーティファクトがエイダとクルー、そしてハンク・ジョンソンの未来をどう決定づけるかに関しては、まだまだ知っておかねばならぬことは多い。

今週末のアノマリーがその天啓となれば良いのだがね。

エックス

トマス・グレーニアス
ハンク・ジョンソンにまつわる秘話の続きをお届けしよう。

シェイパーキー（2）

ハンクは暖炉の横のテーブルに手紙を置き、ロシアン・リバー醸造所のプリニー・ジ・エルダーのボトルを手に取って、一口飲んだ。失われた言語。シンボル。ハワードはグリフの話をしているに違いないだろう。グリフは時代を遡って存在してきた。グリフはもしかしたら、シェイパー起源かもしれない。リュイジ・クレーターの地下で見たような文字だ。彼はラヴクラフトの手紙を、ロバート・E・ハワードの手紙への返信を手に取った。この1通もまたタイプライターで書かれており、1枚の便箋にしたためられ、その末尾にはラヴクラフトが手描きしたシンボルが書かれていた。

親愛なるR

　君の来るべき業績への想いを聞き、極めて興味を持っているところだ。私の所ではコマンチ族の数は極めて少ないが、きっとその理由は、［汚れで判読不能］と私に襲い来る借金取りのあまりの恐ろしさに逃げたのだろう。まったく、私の父が家財を酒と賽子に費やしてしまったのが呪わしい。

　この手紙の終わりに、ミスカトニック文書から、君がいつか見付けたものと比較できるようにグリフの例を描いておこう。それらは決して口外してはならない。というのも、私たちのオカルト的な性質をもつ仕事のことだけでなく、描かれたものを見られることもまた、不要な耳目を集めてしまうからね。

　私としてもいらぬ心配をかけたくないから、このことを書くのは躊躇しつつ書くのだが、私がかの大学図書館の特別な収集物を収めた場所を訪れて間もなく、私のそうしたものへの興味を聞きつけた何人かの訪問を受けた。その者たちは研究者だと自称したが、普通の感覚ではアカデミックとは思えなかった。彼らは目に見えぬ重荷を背負っているような、隆々たる男たちだったのだ。彼らは土気色で、憑かれたような（これに関しては私自身もそのようなものかもしれないと危惧するところだ）表情、まるで見つめ続けるべきで無い物を、あまりにも凝視し続けてしまったかの様だった。私の生業についてはよく知っているようだったが、一方で典型的な「ウィアード」読者とは明らかに違っていた。

　君自身の安全のために、以下のシンボルを長い間、覗き込むことは推奨しない。それから、君の作品の中にこれらの要素を書くならば、必ず暈かして書くことだ。君が招かれざる種類の注意を引くのを望まぬならば。

　黙示的な話というわけではないが、「ウィアード」が駄目になったとしたら、今、君に良い出版社の心当たりはあるだろうか。残念ながらニューヨークの出版社とは反りが合わなくなっている。彼らは我々の幻想文学が世に受け入れられていることは理解しているにもかかわらず、出版を躊躇っているように感じている。

健勝であらんことを。H.

　ハンクはグリフをじっと見た。かつて見たことがあったものだ。確かにキャリー・キャンベルに向けて書いたもので、それはかつてミスティ・ハンナからクルーに託されたものだった。ハンクは酒をもう一口あおり、最後の手紙を手に取った。ハワードがH.P.に返信したものだった。

親愛なるH

　カドー・ピークに登った折り、夕暮れ時にグリーン・フラッシュが見えました。その時に合点がいったのです。長い旅をしたようなものでした。ただ、それについて書くのはやめておきます。この手紙が悪しき者の手に渡らないとも限りません。直接、会って話すべき類のものです。私に訪れたもの。悪夢。目覚めたままみる悪夢。グリフは時空を超えて合致していたのです。焚き上げてしまうべきか、隠すべきなのか、私には分からない。ただ、我が身に新しい能力が備わった事に気付きました。自分でも不可思議な着想を得ました。あなたにもこのような経験があるのでしょうか？

　もし彼らが私に追いついたのなら、そしてあなたがもしできるならば、前の手紙でお伝えしたボウイの地を突き止めてください。それから、その手紙は隠しておいてください。念のため。

敬具

　ハンクは最後の手紙を、他の二葉と一緒に下に置いた。ハワードがシェイパー・グリフの探索を、ラヴクラフトによって導かれたことに、疑う余地はなかった。ハンク自身がキャリー・キャンベルによって導かれたのと同じように。そして自ら死を選ぶその直前、ロバート・ハワードはサン・サバ鉱山の探索に赴いたのだ。

「ならば今、俺もそうしなければならない」ハンクは自分自身に言い聞かせた──テーブルの上に突っ伏して一晩を明かす前に。

　翌朝、「ロバート・E・ハワード・デイズ」の最終日、彼を目覚めさせたのは叫び声だった。彼は目をしばたたいて開いたときには、太陽の光条がテーブルの上にある手紙を照らしていた。

　彼はのろのろと立ち上がり、窓の方へ歩みを寄せた。大通りの向こう側を見渡すと、ハワード邸に集まる人々が見えた。何ダースものイングレス・プレイヤー、そしてそれ以外のフェスティバル参加者たちが、カメラを手に立っていた。なんとホビー向けドローン数機さえ、その上をホバリングしていた。

　すぐにハンクは駆け寄り、この騒ぎの元凶が何なのか自分の目で確かめた。すると、巨大なグリフが、まるで魔法かなにかのようにハワード邸の裏庭に現れていたのだった。

　それはただのグリフではなかった。彼の悪夢に出てきたシェイパーのシンボルだった。キャリー・キャンベルにシェアしたものの一つだ。「誰だよこんな悪戯したのは」と誰かが言った。「シェイパー・カルトの奴じゃないのか」

　それはハンクの考えでもあったが、その瞬間まで、彼とキャリー・キャンベル以外には誰も知らない筈のものだった。

　ハンクは空を見上げた。嵐の先触れとなる雲が流れ込んできていた。それはとりもなおさず、ロバート・E・ハワードのように、失われたサンサバ鉱山を探しに出かける時が訪れたのだ、ということだった。その地で、ハワードはシェイパーのグリフを見、狂気に取り憑かれた。しかし、ハンクもまた、リュイジ・クレーターの地下、ダークXMに関わる、この類の古代の「黒い」グリフを見たことがあり、そして彼は正気を失っていなかった。

　あるいは、既に狂ってしまっているのだろうか？

　彼の探求の次なる一歩が、それを証明することになるだろう。

　霧雨がそぼ降り始めクロス・プレインズを包んだ。「ロバート・E・ハワード・デイズ」も最終日となり、週末を楽しんだ観光客はめいめいに去って行く。

　ハンク・ジョンソンの車がメインストリートから南に向かって出発したとき、墓場から来たせむし男がスコップを肩に担いで、ピカピカのダッジ・ピックアップに近付き、スコップを荷台に放り込んだ後、背が高く同じように肌の色が黒い運転手が乗る前座席に乗り込んだ。

「アイツが、サン・サバまでの道案内ですだよ」と、男は唇を歪めながら言った。

　背の高い男は彼を見下ろして顔をしかめた。「中国語で話すな。何を言っているのかサッパリ分からん」。その後、彼はエンジンをかけ、ギアを入れて、ハンク・ジョンソンの後を追って町を出て、砂漠の中に入っていった。

6月8日

テキサス（アメリカ合衆国）

　グリフが与えた影響は、クロス・プレインズを出てすぐにハンクに明らかになった。なぜなら、正確な原因は分からないながらも、失われたサン・サバ鉱山の在処に──いかなる地図に載っていないにも関わらず──明確に見当が付いたからだ。自分の手がハンドルを握っている筈なのに、レンタカーそれ自身が運転しているような感覚だった。あるいはハワードが自分の隣に座っているような。

　その感覚はすぐに彼のバックミラーの中で形になった──クロス・プレインズからそう遠くない場所で、尾行車に気付いたのだ。テキサスのハイウェイで尾行に気付くのは難しい事だが、ハンクにはその感覚があった。特殊部隊に所属していた長年の経験から来たものが、おそらくXMを何度か浴びたことで高まったのだろう。彼は自分の感覚を確かめようと、尾行を確認するための一連の行動をとった。反応は専門教育を受けた教科書的なものだった。間違いなく彼は尾行されていた。おかしな表現だが、相手が素人であれば確認するのはむしろ困難だっただろう。

　彼の蜘蛛のような感覚は、アビリーンの西の丘陵地帯に曲がり始めた時に疼き始めた。前線の雲が太陽を隠すように流れ込んできていた。その中に、見慣れない鳥が空を旋回している。アメリカ南西部の腐肉食いではなく、その遠き類縁であるアフリカのズキンハゲワシのようだ。南に向かった彼は、遠方に緑豊かな渓谷を目にした。ほとんど熱帯のように見えた。狭い地域で極端な気候となる場合があることは知っていたが、このような状況は聞いたことがなかった。まるで人工の熱帯雨林が、テキサスに植林されたかのようだ。ハンクはそれを幻想だと思いたかった。

　突然エンジンから破壊音がして、ハンクは現実に戻った。ボンネットが風を受けた帆船の帆のように跳ね上がって、そのせいでハンドルを取られた。エンジンが煙を上げ、オイルとクーラントが噴出し、ハンクの乗る車は、道から外れて木立の中に突っ込んだ。

　こんな事態になる理由はたった一つ──エンジンルームに50口径弾が撃ち込まれたのだ。ハンクにはそれが分かった。自分もこれまでに何度となく、バレット.50口径を自動車の横から撃ち込んだことがあるのだから。バレットは装甲を撃ち抜くために設計されており、当然、射程距離内の自動車にも十二分な損害を与える。そしてバレットはその役割を果たした。

　ハンクは、現場をより凄惨な状態にしようとした。シガレットライター──驚くべき事にまだ使える状態だった──を押し込み、車に火を着ける。エンジンが爆発して、煙と炎で追手の注意を逸らせるつもりだった。

　彼は逃げ道を探し、乾ききった流路のように見えるものを見つけた。そこに飛び込んだ──落差が彼の逃走する姿を隠すことを狙って。遠くで銃声が聞こえたが、それが自分や壊れた自動車に向けられたものではないことを、彼の鋭敏になった感覚は捉えていた。現場に、第三の武装勢力がいる証拠だった。

　乾いた流路の底でバランスを失いかけたとき、コンゴのひび割れた地面が、不気味にフラッシュバックした。この流路の底は何か引っかかるものがあったが、それが何であるかを理解した。底にあるのは岩ではなく、敷石だったのだ。古代の敷石だ。それは僅かな違いで、訓練されていない目なら、見落としていただろう。だがハンクの目には、自分が歩いていたのが川底ではなく、地下5フィートにある古代の道だと見抜いた。

　身を屈めた姿勢のまま1/4マイル（約400メートル）、ひび割れ砕けた舗石に沿って走った後、ハンクは曲がり角にぶつかって足を止めた。息を殺し、現状の把握に努める。背後には車から煙が高く立ち上っている。良いことだ。遺体の捜索で、貴重な時間を無駄使いさせられる。

　彼はさらなる銃声を耳にし、再び移動を始めた。

　少し進むと、彼が道中、おそらく1マイルほど手前で見かけた奇妙な緑の葉があった。しかし、今居る風景は、テキサスにもともとあるものではなかった。それはまるで南アフリカの荒野のようで、とても野生的で開放的な空間だった。微妙な違いだが、確実に異なっている。

　そして今、彼は、自分が監視されていることに気付いていた。

Niantic Project
2014/03/06 11:39:24(Google+)
As promised, +Thomas Greanias delivers more of +Hank Johnson's story from Cross Plains.

The next Anomaly is only days away, and the Resistance have obtained control of the 'Creativity' Artifact. Much remains to be learned about how these Artifacts will define the future for ADA, +Klue S. and +Hank Johnson.

I expect this weekend will be revelatory.

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#RIPHankJohnson

Thomas Greanias
More pages from Hank Johnson's untold story....

#ingress #alignment

Hank set the pages down on a table next to the fireplace and picked up his bottle of Russian River Pliny the Elder and took a swig. Lost languages. Symbols. Howard had to be talking about glyphs. Glyphs that went back ages. Glyphs perhaps of Shaper origins. Glyphs like the ones he saw beneath the Luizi Crater.
He picked up the Lovecraft letter, which Lovecraft wrote in reply to Robert E. Howard's letter. This one was also typewritten, on a single sheet of paper, with symbols Lovecraft had drawn at the bottom.
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Dear R:

I look forward with great interest to hearing of your upcoming exploits. There is a pronounced shortage of Comanches in my area, most likely because they have been run off by the particularly murderous breed of debt collector who has recently descended upon [BLOTTED OUT] and me. Damn my father for squandering the family fortune on drink and dice.

I will sketch some sample glyphs from the Miskatonic documents so that you might compare them to whatever you find. Please keep them secret, not only because of the occult nature of our work, but also because they seem to draw unwanted attention.

I hesitate to write this because I do not want to unnecessarily worry you, but shortly after my visit to the special collections area of the University library, I was visited by some men who were curious about my interest in such things. They claimed to be researchers, but they did not seem academic, at least not in the normal sense. These were hard men who appeared to be weighed down by an unseen burden. They had the sallow, haunted look (which I fear I have been developing as well) of men who have gazed too hard at things that should not be gazed at. They seemed to be well-versed in my work, yet they were definitely not typical WEIRD readers.

For your own safety, I would not recommend staring too long at these symbols. Also, if you choose to write about these matters in your fiction, be sure to disguise them. You don't want to draw the wrong kind of attention.

In less apocalyptic matters, have you any recommendations for new publishers now that WEIRD is dead? I am having little luck with New York literary houses who, despite the fact that they understand the popular appeal of our fantastical literature, seem embarrassed to publish it.

All good wishes.

H.
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Hank stared at the glyphs. He had seen them before. He had actually written them down for Carrie Campbell and given them to Misty Hannah, who in turn had handed them off to Klue.
Hank took another swig of his brew and picked up the final letter, which was Howard's reply to H.P.

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Dear H.

I went up to Caddo Peak and saw a green flash at sunset. That's when it snapped. I made the journey. It is better that I not write of it. This letter could fall into the wrong hands. We must meet in person. I have been visited. Nightmares. Waking nightmares. Glyphs match across space and time. I don't know whether to leave them on the pyre or hide them. I have noticed new abilities. I have had strange ideas, even for me. Have you been experiencing this?

If they catch up to me, and if you are able, find out about the Bowie place I mentioned in my last missive. And hide that missive. Just in case.

Yours sincerely,

R

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Hank put the final letter down with the other two. There could be no doubt that Howard was enlisted in his Shaper Glyph quest by Lovecraft, in the same way he himself had been by Carrie Campbell. And that shortly before his death by suicide, Robert Howard went in search of the fabled San Saba mine.

"And now so must I," Hank thought to himself, before he did a faceplant on the table and passed out for the night.

It was the shouts that woke him up the next morning, the final day of "Robert E. Howard Days," and he blinked his eyes open as shafts of sunlight illuminated the letters on the table.

He slowly got up and walked over to his window. He looked out across the main road and saw the crowds at the Howard house. Dozens of Ingress players and other festival attendees stood with their cameras. Even a couple of hobby drones hovered overhead.

A minute later Hank ran over and saw for himself what all the commotion was about: A gigantic glyph had magically appeared on the back yard grounds of the Howard house.

And it wasn't just any glyph. It was the Shaper symbol from his nightmare. The one that had also seared itself on Carrie Campbell.
"Has to be a prank," somebody said. "Maybe one of the Shaper cultists."

That's what Hank thought, except that until that moment it was known to nobody but him and Carrie Campbell.

Hank looked up at the skies. Storm clouds were moving in, which meant it was time for him to move out and find the lost San Saba mine like Robert E. Howard before him. There, Howard saw glyphs of Shaper origin and went insane. But Hank too had seen these kinds of ancient "black" glyphs associated with Dark XM beneath the Luizi Crater, and he had not gone insane.

Or had he?

The next step on his quest would prove it one way or another.

A light drizzle began to fall on Cross Plains as the "Robert E. Howard Days" came to an end and the weekend tourists dispersed.
As Hank Johnson's car left Main Street headed south, the hunchback from the graveyard, carrying his shovel on his shoulder, walked up to a shiny Dodge pickup, tossed his shovel into the flatbed, and climbed into the forward cab next to the tall and once again dark-skinned driver.

"He's going to lead us to San Saba," he said as he worked his deformed lips.

The tall man looked down at him and frowned. "Stop talking Chinese. I can't understand a word you're saying." Then he turned the ignition, shifted gears, and followed Hank Johnson out of town into the desert.

June 8
Texas (USA)

The effects of the glyphs on his own person were evident to Hank immediately upon leaving Cross Plains, because somehow, and he didn't know how exactly, he had a clear idea of where the lost San Saba mine was located, even though he couldn't find it on any map. It was like his rental car was steering itself, even though his hands were on the wheel. Or like Howard was sitting in the seat next to him.

That feeling soon took shape in his rearview mirror, where he picked up a follower not far out of Cross Plains. It's hard to know when you're being tailed on a long Texas highway, but Hank had that feeling. It came from years of working with the Special Forces and was probably heightened with some doses of XM. He tested his theory, doing the things one would do if he were checking for a tail. The responses were textbook professional. He was being followed. Funny thing is that it would have been harder to detect an amateur.

His spider sense started tingling as he began winding into a hilly area west of Abilene. A cloud front rolled in, obscuring the sun, and he was seeing unfamiliar birds circling in the sky. They weren't the scavengers of the American Southwest, but their distant cousins, African Hooded Vultures. To the south, he spotted a verdant canyon in the distance. It looked almost tropical. He knew that extreme microclimates existed, but he'd never heard of this one. It was almost like a man-made jungle had been planted in Texas. He figured it was his imagination.

Hank was snapped back to reality when his engine suddenly cracked. His hood flew up like an enormous sail and caused him to careen around the road until it blew off. His engine smoked, oil and coolant erupted and he steered his car off the road into a thicket of scrub trees.

Only one thing could have caused this--a 50-calibre bullet into the engine block. Hank knew that because more than once he'd been on the other side of a Barret .50, firing into a vehicle. It was designed to punch armor and damage vehicles with precision, at range. And it did its job.

He tried to make the scene look worse than it was. He jammed in the cigarette lighter, which incredibly still worked, and set fire to the car, hoping to cause an engine explosion and some distracting smoke and flame for his pursuers.

He looked for an escape route and found what appeared to a dried stream. He jumped into it, hoping it would give him cover as he fled. In the distance he heard gunshots, but his heightened senses told him that the bullets were not aimed at him or at the wreck. They told him there was a third armed presence on the field.

As Hank stumbled down the dry creek bed, he had an eerie flashback of the cracked ground in the Congo. Only there was something wrong with this creek bed, and he realized what it was. The base of it was not rock but paving stones. Ancient paving stones. It was subtle, and an untrained eye would have missed it. But Hank was not at the bottom of a creek bed, he was walking on an ancient road five feet below ground level.

After a quarter of a mile of running in a crouched position along cracked, broken pavers, he hit a bend and stopped, caught his breath, and attempted to gain his bearings. Behind him, a tall column of smoke rose from his car. Good. Looking for his body would eat up valuable time.

He heard more shots and got moving again.

Some distance ahead was that strange green foliage he had seen on the way in, maybe a mile away. But the landscape he was standing in was not indigenous to Texas either. It was like some veld in Southern Africa, a space so wild and open. The difference was subtle, but it was there.

And now he knew he was being watched.